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加藤和代「星さんの想い」
編集者(新潮社)
 昨年、小松さんがロケットに乗って宇宙に旅立たれましたが、それを迎えられた星さんの何とも言えない、嬉しさをこらえきれないような笑顔が目に浮かびます。きっと待ちきれずに出迎いに途中まで来られたかも知れません。

 そんな事を思うとき、星さんはお若い時に、お嬢さんが作家を目指してくれることを、秘かに期待し、楽しみにしていらしたことを、お話していらした事を思い出しました。

 作家である父親のことを書いてよい仕事をしている女流作家の名を上げ、幸田露伴における幸田文さん、室生犀星の室生朝子さん、萩原朔太郎の萩原葉子さんの等々の仕事ぶりに関心をもたれていられて、女性だから書けることもあると言われていられましたが、マリナさんが角川文庫になった『わたしの波乗り日記 in Hawaii』を書かれたときは作品になっているのだよと言われて、本当に嬉しそうでした。
(ご自身が森鴎外の実妹の明治の女流文学者小金井喜美子の孫であると言うような事は、ほとんど話されませんでした。)

 ですから、2010年に世田谷文学館で開催された星新一展でマリナさんの作品のパネルを拝見したときは、お父様としての星さんのお喜びは如何であろうかと、昔のことを思い出してうれしく思いました。

バックナンバー
望月一扶「映像的星新一論」(2012.01)
枡野浩一「ショートショートとショートソングと」(2011.11)
和田誠「ご対面」(2011.10)
井上雅彦「ライオンと象とくまちゃん」(2011.07)
山本孝一「結婚は人生の酒場である」(2011.05)
豊田有恒「星新一の不思議」(2011.04)
御影たゆた「星コーチ」(2011.01)
大澤徹訓「第三の師匠」(2010.12)
瀬名秀明「父を書く」(2010.11)
眉村卓「星新一のショートショート」(2010.9)
石川喬司「〈神様〉の電話」(2010.8)
高井 信「20歳の夏」(2010.3)
江坂遊「星の光り」(2009.12)
浦沢直樹「星新一と私」(2009.8)
大槻ケンヂ「ボッコちゃんを読み直して『中学生からやり直せ!』」(2009.6)
とり・みき「ホシヅルの日」(2009.1)
タモリ「星新一先生が泣いた夜」(2008.12)
新井素子「星新一氏のショートショート」(2008.11)
林敏夫「星新一氏とエヌ氏の会」(2008.10)
筒井康隆「星さんについて、言い忘れていたことなど」(2008.09)
小松左京「星新一さんについて」(2008.08)
星マリナ「眠らない家」(2008.07)

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